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【ドローン】空港周辺の飛行禁止空域について詳しく紹介

ドローンでは飛行禁止区域とし航空法で主に3つ定められています。

  1. 人口集中地区内の飛行禁止
  2. 150m以上の高さの飛行禁止
  3. 空港周辺での飛行禁止

空港周辺の飛行禁止区域については細かな規定がありしっかりと理解しておかないと航空法違反により検挙される事もあります。

過去に大阪国際空港内でドローンらしき物体が飛行してあたため着陸できなかったと言う事件も発生してます。知らなかったために新聞沙汰になり事も十分あり得ます。ここでは空港周辺での飛行禁止区域について詳しく紹介します。

空港周辺の飛行禁止空域(制限表面)とは

空港周辺は、飛行機の離発着のため飛行機が低空飛行しますのでその空域は細かく規制されてます。
空港周辺の飛行禁止空域(制限表面)を見るには国土地理院マップが便利です。
以下の順で飛行禁止空域を表示させることができます。

地図や写真を追加→その他→他機関の情報→空港等の周辺空域(航空局)

国土地理院のマップ
※空港周辺の飛行禁止空域表示済

画面上の緑の円のエリアが空港周辺の飛行禁止空域(制限表面)となります。この大きく円の中が規制対象区域ですが、この円の中全てが飛行禁止区域ではありません。以下のように制限表面と言われる、言わば高度制限が設定されておりその高度以下では原則飛行することが可能です。

制限表面

図出典:成田国際空港公式WEBサイト

進入表面…進入の最終段階及び離陸時における航空機の安全を確保するために必要な表面
転移表面…進入をやり直す場合等の側面方向への飛行の安全を確保するために必要な表面
水平表面…空港周辺での旋回飛行等低空飛行の安全を確保するために必要な表面
延長進入表面…精密進入方式による航空機の最終直線進入の安全を確保するために必要な表面
円錐表面…大型化及び高速化により旋回半径が増大した航空機の空港周辺での旋回飛行等の安全を確保するために必要な表面
外側円錐表面…航空機が最終直線進入を行うまでの経路の安全を確保するために必要な表面

※上記6つの進入表面のうち、進入表面、転移表面、水平表面は全国の全ての空港に設定されてます。

厄介なのが円錐表面です。円錐表面は45メートルから295メートルと飛行場から離れれば離れるほど制限高度が高くなっていくエリアです。ドローンが飛行できる最高高度は地表または水面から149メートル以下ですので、ちょうどこの円錐表面のエリアが飛行にあたって重要なポイントとなってきます。しかも制限高度に幅があり細かく調べる必要があります。※調べ方は後述します。

関連法令
航空法施行規則、第二百三十六条では以下のように定められています。

第九章 無人航空機
(飛行の禁止空域)
第二百三十六条 法第百三十二条第一号の国土交通省令で定める空域は、次のとおりとする。

一 進入表面、転移表面若しくは水平表面又は法第五十六条第一項の規定により国土交通大臣が指定した延長進入表面、円錐表面若しくは外側水平表面の上空の空域

二 法第三十八条第一項の規定が適用されない飛行場の周辺の空域であつて、航空機の離陸及び着陸の安全を確保するために必要なものとして国土交通大臣が告示で定める空域

三 前二号に掲げる空域以外の空域であつて、地表又は水面から百五十メートル以上の高さの空域

新たに飛行禁止空域となったエリア

新千歳空港・成田国際空港・東京国際空港・中部国際空港・関西国際空港・大阪国際空港・福岡空港・那覇空港の8つの空港では令和元年9月18日より進入表面若しくは転移表面の下の空域又は空港の敷地の上空の空域が飛行禁止空域となっております。

出典:国土交通省

民間訓練試験空域(訓練空域)に注意!

民間訓練試験空域とは、航空機の試験及び訓練のために、訓練又は試験機と他の航空機の航行に係る安全確保を目的とした空域です。飛行場以外にも民間訓練試験空域(訓練空域)というエリアが国内には多数設定されています。

国土交通省のこちらのサイト内下部にエリア別に調べる事ができます。
国土交通省HP

連絡先:航空交通管理センター TEL092-608-8866
(国土交通省HPより)

空港等の周辺(進入表面等)の飛行禁止区域の調べ方

空港等近くでの飛行禁止区域(空域)を知る方法は以下の3つがあります。

  1. 自分で調べる
  2. 空港事務所に尋ねる
  3. 高さ制限回答システムを利用する

①自分で調べる

空港等の周辺の飛行禁止区域は、自分でも調べることができます。進入表面のエリア全てが飛行禁止と言うわけではなく、高さ制限があると言う意味です。

定められあ高さ制限の高度以下でしたら許可なく飛行することが可能です。
ただし注意が必要なのが、標高の差です。空港の標高と飛行場所の標高の差がある場合はその高度の差も計算しなくてはなりません。図で表すと以下のとおりです。

標高の調べ方

標高は国土地理院のマップで簡単に調べられます。画面の左下の矢印をクリック

空港等の周辺の飛行禁止区域の簡単な調べ方は以下の手順です。

1.国土地理院やフライトアプリを利用して侵入制限エリアを見る

2.侵入制限エリアの制限高度を調べる※1

3.飛行場所の標高を調べる(対地高度)

4.侵入制限の制限高度に飛行場所の標高の高低差を引い数値がその場所の制限高度

※1
円錐表面は45m~295mの幅があります。円錐表面内での正確な制限高度を調べるには空港事務所に尋ねるか後述する高さ制限回答システムを使う方法があります。

注意
侵入制限の高度内でも飛行場所の標高が高い場所は飛行禁止区域の可能性があります侵入制限区域内でドローンを飛行する場合は、必ず飛行場所の標高を調べましょう。また地表又は水面より高度150m以上の空域は空港等飛行禁止空域でない場所でも航空法により飛行が禁止されてます。

②空港事務所に尋ねる

空港近くの高さ制限は、進入制限や土地の標高などなど調べなくてはなりません。飛行場近くと言う性質上、勘違いや計算間違いによる飛行禁止エリアでの飛行は許されません。空港事務所に尋ねるのが安全です。電話でも対応してもらえますので自分で調べるのに自信がない方は管轄の空港事務所に電話で尋ねた方が良いかと思います。

国土交通省HPより

③ 高さ制限回答システムを利用する

実は1番便利なのがこちらの高さ制限回答システムを利用する事です。成田空港や羽田空港など大きな空港ですと利用できるのですが地方の小さい空港ではこの制度がまだ取ってない場所も多くあるのですべての空港で使えると言うわけではありません。

●こちらにアクセス

サイト上の地図をみて調べたい場所でクリックすると、住所、制限表面の種類、制限高(標高)を調べる事ができます。

ここに表示されてる制限高は標高表示での数値ですので、その数字に飛行場所の地盤の高低差を引いた数値が飛行可能な対地高度です。

標高と海抜の違いも紹介しておきます。

「標高」
全国、東京湾の平均海面を0mと基準

「海抜」
その付近の海の平均海面を0mと基準

海抜と標高の違いは、基準となる海面が東京湾か近隣の海かという事です。海抜より全国一律で統一されてるの標高の方がよく使われてます。

飛行場所の高度制限の調べ方の実例

成田空港を例に水平表面内での高度制限の調べ方

以下の式で飛行場所の高度制限が分かります。

飛行場所の高度制限 = 制限表面の高度制限 - 飛行場所の地盤の高さ

①空港の標高を調べる
千葉県成田市 成田国際空港 第1ターミナル/標高は41mです。
水平表面の制限高度は45mです。
成田空港の水平表面の制限高度は標高86mになります。(45m+41m))

②飛行場所の地盤の高さ(標高)を調べる
国土地理院マップで飛行場所の標高を調べる。
ここでは例として三里塚郵便局を調べてみました。その標高は36.7mでした。

③制限高度(標高)-飛行場所の地盤の高さ
計算すると86m-36.7m=49.3m
このような事から成田市三里塚郵便局上空の制限高度は49.3mになります。

空港より郵便局の方が標高が約4m低いから円錐表面の制限高度より約4m飛行場所での制限高度が高くなるという事です。

成田空港を例に円錐表面内での高度制限の調べ方

成田空港を例に円錐表面内での飛行場所における高度制限の調べ方を紹介します。

円錐表面や延長進入表面は制限高度が空港からの距離により変動します。

  • 円錐表面は45m~295m
  • 延長進入表面は60m~300m

空港から離れるほど制限高度が高くなっていき、円錐表面と延長進入表面の制限高度はその場所により変動してるので調べるのが大変。空港事務所に尋ねるか高さ制限回答システムを利用する必要があります。(なお転移表面や進入表面は飛行禁止です。)

成田空港に近い円錐表面エリアの酒々井町の元佐倉城跡を例にとって高度制限を調べてみます。

①成田空港高さ制限回答システムを開く
成田空港高さ制限回答システム

以下の選択肢がでるので1を選ぶ

1.仮設物(無人航空機の飛行、クレーンの設置、花火の打ち上げ等)に関する照会はこちら
2.常設物(建築物、樹木等)の設置に関する照会はこちら

②検索窓の住所を打ち込み、飛行場所をクリック

ここでは【本佐倉城跡】で検索
地図が目的地に移動して赤いマークが出るのでそこをクリックする

制限高(標高)が326mだと分かりました。
この制限高から飛行場所の地盤の高さを引けば、飛行場所の制限高度が分かります。

③国土地理院で標高を調べる

国土地理院で同じ場所を検索(※ここでは本佐倉城跡と検索)

元佐倉城跡の標高が29.3mだと分かりました。

④制限高度(標高)-飛行場所の地盤の高さ

計算すると326m-29.3m=296.3m
このような事から本佐倉城跡上空の制限高度は296.3mになります。

元佐倉城の空港周辺の飛行禁止区域としては296.3mですが、航空法ではドローンの制限高度は150m以上は飛行禁止です。つまり元佐倉城でドローンを飛行させる場合の最高高度は149mになります。

円錐表面は距離によって制限高度が変わります。事前の飛行経路でしっかり制限高度を把握することと、実際に飛行する際は余裕のある高度で飛行した方が良いでしょう。

空港周辺でドローンを飛行させる場合には

高さ制限空域以上の高度で飛行させたい場合にはその飛行場所を管轄する地方航空局に連絡して調整した上で申請を出して許可を得る必要があります。

大まかな流れ

①飛行場所の高度制限を調べる

②高度制限を超えるようなら管轄する航空事務所に連絡を入れ調整する

③調整が終わったら申請書を作成し提出する。

航空事務所との調整とは、ドローンの飛行日時時間、エリア、飛行目的などを伝えて、まず飛行可能かを聞きます。飛行可能な場合でも色々と条件が付きますので、その辺の調整を行います。

また飛行するにあたり機体の性能、操縦者の技量、安全確保体制など求められる場合もあります。

調整の上飛行可能ならば申請に移ります。申請の際は飛行マップを添付するのですが経度緯度をしっかり描き明確な飛行ルートを示す必要があります。申請を出したからといって100%許可がもらえるわけではありません。あくまでも決定権は、空港管理者にあります。

よくある質問Q&A

Q. 空港周辺等の飛行制限の範囲外でしたが、飛行制限がかかり離陸ができないんですけど…

A.
DJI社のドローンですと空港と周辺との飛行禁止エリアは、航空法による飛行制限だけでなくDJI社による独自の飛行制限のエリアもあります。
強化警告空域、許認可空域、規制制限空域これらの制限は航空法による侵入制限によるものと同じですが、高度制限空域、飛行制限空域はDJI独自の飛行制限空域です。

高度制限空域… 60mの高度制限
飛行制限空域… 離陸ができない

DJIによる航空制限を解除するには、DJI社に申請を出す必要があります。

Q. 空港周辺等の飛行制限に違反してドローンを飛ばすとどうなるの?

A.
空港周辺等の飛行制限に違反すると航空法違反として1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に課せられることがあります。また飛行機の運行を止めるなどとして損害を発生させた場合には多額の損害賠償を請求されることも考えられます。

Q. 米軍基地の飛行場も同じ制限なの?

A.
米軍基地は航空法による空港周辺等の飛行制限の対象ではありません。上記で説明していた制限は適用されません。ただし飛行場周辺とのことで実際には米軍基地周辺ではドローンは飛ばさないほうが良いでしょう。また米軍の飛行機やオスプレイは何の前触れもなく低空飛行する場合もあるので十分注意が必要です。

Q. 自衛隊基地およびヘリポートは対象なの?

A.
自衛隊基地やヘリポートは航空法で定める空港周辺等の飛行制限に該当します。自衛隊近辺ではよく調べる必要があります。よほど飛行する必要性が無い限り飛行は控えた方が良いかと思います。

まとめ

空港周辺の飛行禁止空域について細かく紹介してきました。空港と周辺では色々と制限がありなかなかドローンを飛ばすのも大変です。なるべくなら高度制限以下の飛行可能エリアでも、侵入表面に該当するエリアはドローンは控えた方が良いでしょう。一歩歩間違えたら新聞沙汰になるリスクもあります。

業務などで飛行禁止区域を許可を得るのも普通の許可申請と異なり難易度はそれなりに高いです。飛行日時に余裕を持って許可申請を行って下さい。

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