ドローンを飛行するにあたって保険加入は必須なの?結論から言えば必須ではないが加入することを強くお勧めします。車の任意保険に入る感覚と言っていいでしょう。
ドローンは空を飛ぶもの。墜落と言うリスクが常にあり、どんなにプロでも100%安全とは言い切れません。落ちた場所によりますが、鉄道や飛行機に支障を与えてしまった場合や人を殺傷してしまった場合など数千万円ひどければ数億円の賠償額になります。
とてもじゃないですが個人で支払える限界を超えてしまう事になります。このような事から保険加入は必ずしておく事を勧めます。
そこで当サイトではあなたに最適なドローン保険の選び方を紹介します。
目次
保険の必要性は言うまでもないのですが【万が一のリスク】に備えるためです。
ドローンで言う万が一とは、以下のようなことが考えられます。
これら4つの項目はどれも、状況がひどければ数億円の賠償を支払う可能性があるものです。
ちなみに以下がされた実例
人身傷害(車)
5億843万円死亡
判決:平成23年11月1日 横浜地裁/被害者:41歳男性、眼科開業医
物損事故(首都高高架線)
32億8900万円
(高架部分17億+2カ月間の通行禁止による営業損益)
交通妨害
電車を止めてしまうと数十万〜数百万円の賠償額、首都圏のラッシュ時ですと数千万円になる事もある。
火災
ドローンに搭載されてるリポバッテリーは衝撃を与えると引火する性質があります。当然墜落すると火災のリスクも発生します。
失火責任法によると重過失のある場合は、損害賠償責任を負います。
機体トラブル、鳥獣襲撃、電波障害などいくら安全飛行心がけてもカバーできない場合も出てきてしまいます。
ドローンは空を飛ぶ航空機です。落下リスクが常にあり、100%安全とはあり得ません。万が一に備えてドローンを飛行する際は保険に加入することを強くお勧めします。
腕に自信がある人ほど意外にも保険には加入しているものです。
ドローンのプロペラは刃物と同じく人を損傷させてしまいます。またヘリコプターやセスナ機との接触リスクもあり、個人での資産ではなかなか賠償するのも厳しい状況です。
ドローンの保険にもいろいろと種類があります。大きく分けると賠償保険と機体保険になります。それぞれ詳しく紹介していきます。
賠償保険は、他人を死傷させてしまった時や他人の物を壊してしまった時に発生する損害賠償責任を保険金で支払う保険のことです。車で例えるならば任意賠償保険に当たるものです。
このように賠償保険は人に怪我をさせてしまった場合と、物を壊してしまった場合の2つに分けられます。人に対する保険を対人賠償保険といいら物に対する保険を対物賠償保険といいます。
対人保険:ドローンを使って他人を怪我させてしまった場合(自分を含む)
対物保険:ドローンの飛行により公共物や他人の物などを損傷してしまった場合
ドローンのカメラにより空撮した映像が他人のプライバシーを侵害してしまい訴えられてしまった場合、いわゆる人格権侵害に対しても対人保険が適用される事があります。保険会社によって異なりますのでしっかり確認しましょう。
対人保険や対物保険は無制限に保証してくれるものではありません。保険会社にもよりますが掛ける保険金に対して上限が定められています。またアルコールを摂取しての飛行等法律で禁止されている状況での飛行は免責となる場合もあります。
賠償保険でカバーできる範囲
※あくまでも目安です。詳細は各保険会社に確認してください。
機体保険とはずばりそのまま、ドローンの機体に対する保険です。車で例えるならば車両保険に当たるものです。カメラやプロポも機体保険に入ってます。
ドローンは一機数十万円する高価なものですし、何よりも精密機械なのでいつ壊れるか分かりません。不安な方は機体保険も別途支払って加入する事がお勧めです。
ただし多くの保険会社は、機体と引き換えに保険金がでます。つまり海に水没したり、山の中で行方不明になって機体が回収できない場合はいくら機体保険に加入していても保険が下りませんので事前にそのことを把握してから加入しましょう。ただしドローンの捜索費用が出るところもあります。
機体保険でカバーできる範囲
※あくまでも目安です。詳細は各保険会社に確認してください。
農薬散布や業務用で使うドローンは数百万円もする高価な機体が多いです。墜落リスクを考えると損害がとても大きいので多くの方が機体保険に加入しています。
空撮用ドローン最大手で市場の8割を占めるDJI社は購入時に無料の付帯保険が付いてますので、業務趣味問わず多くの方が保険に加入していると考えられます。また業務でドローンを飛行する際は信用、リスクの観点からほぼ保険に入ってるはずです。そもそも業務でドローンを飛行するなら、必須とも言ってよい国交省の包括申請を取得する際も、保険の有無の欄があります。また飛行許可を得る際に保険の加入が条件となっているところもあります。賠償保険に加入していないデメリットはとても大きいです。
一方で機体保険の加入率はそれほど高いとは言えません。産業用ドローンなどの高価なドローンでは入ってる人が多いですが趣味で飛ばすドローンですと2、3割程度だと思います。1番のネックは機体がロストした場合は保険が下りない点です。ドローンを飛行しやすい場所は人が居ないところ。つまり練習では、海、川、湖などが多く万が一墜落してしまうと水の中ですので回収は厳しいです。
賠償責任保険…
業務なら必須、趣味でも加入を強くお勧めします。
機体保険…
高価な産経ドローンなどは加入をお勧め。趣味なら必要性を感じるならば加入した方が良いでしょう。
ドローンの保険も近年、複数の会社からいろいろなタイプが出てきております。保険の適用範囲や賠償額の制限など入る保険で異なってきます。ドローン保険の選び方を紹介します。
チェックすべき項目は以下の通り。
ドローン保険と言っても1つだけではありません。現在数十社から様々なタイプの保険があります。最低限上記の5つ項目はチェックしておきましょう。
特に重要なのが賠償額の範囲です。できれば無制限が良いのですが、最低でも1億円以上の保険にした方が良いです。また似たような保険でも保険料金がバラバラです。価格と保険料のバランスの取れた会社を選びましょう。また示談交渉付きかもポイントです。
示談交渉サービスとは、事故が発生した際に保険屋さんが被害者と示談金の交渉をしてくれるサービスです。示談交渉は当事者間より保険屋さんに入ってもらう方がトラブルなくスムーズにいきます。
その他、人格権侵害の賠償の有無人格権侵害の賠償の有無、火災などの二次災害の賠償の有無などをチェック。1社だけ見てすぐ加入するのではなくしっかりと複数の保険会社を比較することが重要です。
また保険は対象者が法人(業務目的)と個人(趣味)で加入する保険が異なってきます。
注意すべきポイントは、YouTubeなど動画サイトに投稿する行為は、広告収入がなくても業務目的とみなされます。個人とはあくまでも、個人または家族内、知り合い程度の範囲での動画共有を楽しむ事です。不特定多数の人に見てもらうYouTubeなどは業務目的とみなされます。
メリット
デメリット
メリットとデメリットを羅列しました。特に注目する点は、飛行許可の申請をする際、ドローン保険の加入の有無を条件としている事もあるので、業務でドローンを飛行させる場合は保険の加入は必須と言って良いでしょう。
またドローンを飛行しているだけでケチをつけてくる人もいます。しっかりと許可申請書、そして万が一に備えてしっかりとドローン保険にも入っていると言うことを伝えることにより、対抗する事ができます。
①エアロエントリーDJIの賠償責任保険
エアロエントリーDJI保険は、DJI JAPAN、三井住友海上火災保険、そしてエアロエントリーの3社で共同開発されたドローン保険で、ドローン保険に関しては最大手。DJI公認のドローン保険です。
第三者への賠償責任が1年間無償で付帯されます。特約で、ドローンデータ復旧サービス、保険者の追加、海外危険補償特約などあり
②東京海上日動の「ドローン保険」
インターネットで契約が簡単に結べる。DJI以外のドローンも対応。事故時は24時間対応可能!スタンダード・海外プランですとドローン貸与中の借りている方の補償もしてくれる。
※記名被保険者の業務に関する場合に限ります
③RCK ラジコン保険
個人の趣味利用のドローンに関してはかなり安い価格で保険に入ることができます。保険としての実績も豊富で安心して加入できる。
加入条件はラジコン操縦士登録された方のみ。
※業務使用(仕事、研究、学校行事等)でのご使用での事故は保険の補償対象外
④損害保険ジャパン日本興亜 JUIDA会員向け団体ドローン保険
JUIDAに加盟して、かつ業務でドローンを飛行させる方はチェックしてみて下さい。基本補償以外にも人格権侵害補償、操縦訓練費用保険金あり。
①楽天銀行「少額安心保険」
楽天銀行の口座をお持ちの方ですと月額150円から賠償責任保険に入れます。ドローン以外にも保証あり。また楽天スーパーポイントの使用も可能。賠償責任は家族もカバーしてくれます。
②JCB「トッピング保険」
JCBカードをお持ちの方ですと月々150円で日常生活賠償プランに加入することができます。もちろんドローン以外でも賠償責任保険が効きます。
③ヤフーちょこっと保険(個人賠償保険プラン)
月額190円から入れる個人向けの賠償保険です。日本国内で発生した事故については、示談交渉サービス付き。年間数回程度しかドローンを飛ばさない方はこちらの保険で十分。ありとあらゆる賠償をカバーできる。
ドローンの衝突、墜落リスクは操作ミス、無茶な飛行だけでなく電波障害、バッテリー切れ、鳥獣襲撃、機体異常、天変地異など不可抗力で衝突、墜落リスクがあります。
精密機械が空を飛んでいるので、常に故障リスクと墜落リスクがあり、万が一に備えて賠償保険の加入は強くお勧めします。
また、DJI社製品は1年目は無料の賠償保険であるエアロエントリーの無償の保険に個人、法人問わず加入できます。忘れずに手続きを行いましょう。